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2008年3月の24件の記事

現代演劇暴論15「現代口語ミュージカルはいかに作られるか4」

今、一度「ラップ用に書かれていない言葉をラップする」という事について考えてみよう。
いきなり結論を書いてしまうと、WSを通じて私はラップとは言葉をビートに合わせて分解することだと気がついたのである。
そうするとなぜみんなYO YO言ってるのかの謎が解ける。「よう」という2文字の音で4分音符をとっていたのだあれは。
そこまでわかればあとは難しく考える必要はない。文字数とビートのつじつまを合わせるだけでいい。
音感の優れたものならばある程度は即興でできる。
またも公序良俗に反する動画。
ネタの馬鹿馬鹿しさについ笑ってしまった後にすぐビート復帰するところにMJ SHINEのスキルの高さをかいま見る。
MJ SHINE a.k.a. みうらじゅんfeat. K DUB SHIN「下ネタRhyme! MJ SHINE」

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■ 「御前会議」稽古22〜27日目

記憶がある限り稽古日記を書きます。

・3月21日(金)稽古22日目
鼻水と熱っぽい気がする。あとだるい。まあ年中だるいのだけど。
花粉症ではないかとビビる。
どうにか風邪であってくれと願いながら稽古。
この日は衣装合わせをおもに。
衣装にこだわらないことで有名な私の芝居ですが今回もまたご多分に漏れない。
山田さんは一張羅しかないのでみんなが着てきた服を着てもらったりした。

・3月23日(日)稽古22日目
二回目の春風舎での稽古。音響星野氏が見学に来る。
とりあえず通してみる。1時間10分。
時間的には問題ないか。まだ練られてないだけあって後半がしんどかった。
以後の稽古の参考にする。
稽古後、江古田のtoris cafeで打ち合わせ。
ポスターをお願いして貼っていただく。
ありがとうございます。
あとはかぐらにもポスターとチラシを持って行く。
日芸の新勧に重なるのではないかという期待なのだがどうなんだろう。
もう入学式がいつだったのかなんて忘れてしまった。
Kc3a0137

・3月24日(月)稽古23日目
この日に桜町君が体調不良でお休みに。
あわや風邪かと心配したが診断結果はまさかの鉄分不足だった。
ほうれん草を食べて下さい。
あ、自分のは花粉症ではありませんでした。風邪でした。良かった。
というか稽古を休みにしたいがための仮病でした。
写真は差し入れの苺大福を持ってご満悦の山田氏。
Kc3a0138

・3月25日(火)稽古24日目
復活した桜町君がたこ焼きを食べていた記憶しかない。
あ、この日に今回はじめてミュージカルらしいミュージカルシーンが誕生したのだった。
チラシが嘘になりそうだけど芝居がおもしろければそれでいいと判断。
まさかのマッシュアップ。ここ数年間のあの作業はこの日のためのものだったのかもしれない。
というか今回は本当に自分のやってきた数年間における超個人的なラップ活動(?)の集大成だ。
家に帰ってから、戯曲を睨みながら歌って編集して仕上げをする。

・3月26日(水)稽古25日目
荻野さんと兵藤さんが稽古場に。
緊張した。どうだったのだろうか。
稽古に集中してたのとなんか怖かったので直視できてなかった。
ぽかーんとしてたという証言が。あー…。
山内さん(二回目)と音響星野氏も来てくれた。
山内氏はまたも一人でお好きな所でお好きに喜んでいらした。
あの笑い声をあてにしてはいけないとみんなで肝に銘じる。
初見の人に、特に率先して想像力を広げてはくれない人に、どう届くかを考えなければ。
花見がしたくてソワソワして一時間早く稽古を終える。
有志で公園へ行き寒い寒い言いながら花見。
本番前に花見を率先して行おうとした演出家は初めてだと言われた。
四季は大切にしないと。
桜。写真の奥にみんながいるけどよく見えない。
Kc3a0139

・3月27日(木)稽古26日目
この日も稽古後に英気をやしなった。
個人的にはもう一度花見がしたかったんだけどやっぱり寒くて屋根と壁のあるところへ行く。
公演が終わったら温泉に行きたいなどと戯言をみんなでのたまう。
だいじょうぶかこの座組。
電車でやたら隣のサラリーマンがわたくしの頭上をチラチラ見るので上を見たら網棚にホームベースが乗っていた。
周りを見れど野球っぽい人はまるでおらず。
あと考えられるのは守備が点を取られたくがないためにベースを電車に乗せて移動させるというトリックを使った、という可能性か。
なかなかの頭脳プレイだと思った。
Kc3a0141

・3月28日(金)稽古27日目
この日は河村氏の誕生日。
ついでに桜町君も4月2日に誕生日。まとめて祝う。
こしゃくなことにケーキを買って隠しておいて稽古中にサプライズで電気を消して歌った。
ここにきて稽古に関係ないことばかり書いているのが心配ではあるが一応、まじめに稽古している。
最後までのラップをひとまず作り終える。
もはや自分でもどうやって作ったのかわかんないような異様な感じになってきた。
明日は確認大会。明後日は春風舎に入る。
写真はケーキを前にご満悦の山田氏。
Kc3a0142

ぼーとしてる間に野村さんがブログで「御前会議」を紹介してくれた。
酔いまくって記憶飛ばした日のことも色々書いてある。記憶ちょっと取り戻す。
なるほどなー、みんなそんなこと考えながら芝居作ってんのか。どーりでかなわないわけだ。

あとCINRAさんの方でも紹介してもらった。
しかもチケットプレゼントまでしているので金なんか払ってやんねーよって人にも便利だ。

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■ 「御前会議」稽古21日目

長い一日だった。
朝、六尺堂にて過去の青年団の装置置き場から御前会議グッズをサルベージする作業。
しかも正確な場所は不明。砂漠で油田を探すような途方もない作業。ダウジングをしたくなる。
畑中さんのまさかの勘でなんと探索早々にビンゴ。本当についていた。
もし関係ないところを探し続けていたら永久に見つからないところだった。
だけどこっからがやばかった。二人で高所にあるブツを掘り出しては降ろしていく。
マスクをしていても呼吸が苦しいほどのホコリの中やりきる。
Kc3a0129
フラフラしながらアゴラへ移動。仮眠を取ってから稽古。
今日は山内健司氏と小畑克典氏が稽古見学に来てくれた。
前半戦をどんどん音を薄くしたり、bpmを半分にしたり、シェーカーだけにしたりしながらやる。
見学のお二人が子供みたいにキャッキャッキャッキャ喜んで笑う。役者達の気が散るほどに笑う。楽しんでもらえてなにより。
というか初見の人にもようやくそういう風に聞こえるようにできてきたってことか。
稽古終了後、明日が稽古休みと言うこともあり、見学者の方も含めちょいビール。
ていうか23時に稽古終了してんのにそっから飲んだら帰れ(ら)ないに決まってるでしょうが。
といいつつ帰る人達はどんどん帰る。
アゴラで働いていた野村さんも雨の中帰るのが面倒くさいと合流。いつのまにか佐山さんもいた気がする。
というかおぼえてない。おぼえてないことにしている。そうしたほうが色々と都合がいいからだ。
芝居と関係あること、芝居と関係ないこと、色々話した。話しすぎた。そこまで思ってないのに勢いで色々言い過ぎるのだ。つまりうたっちゃったわけだ。よくうたってしまって自己嫌悪になるのだ。
見学者のお二人に、ラップWSの解説をするの図。
お二人が興味津々で聞いてくれるもんだから楽しくて楽しくて。
工藤さんが撮ってくれた良い写真。
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現代演劇暴論15「現代口語ミュージカルはいかに作られるか3」

今、私達がやっているのは「ラップ用に書かれていない言葉をラップする」という無謀な作業である。
そんなことがそもそも可能なのかどうか。そこから私達は挑戦したわけで。
しかし、私にはある程度の勝算があった。
この映像をかつて見たことがあったからだ。
ここに来て参考資料がまさかの佐伯誠之助である。
しかし、彼がいなければ今回の「御前会議」への挑戦はなかったと思う。
この映像には公序良俗に反する内容が含まれています。
お好きな方にはたまらないかと。自己責任でどうぞ。


もともとはセリフのサンプリング化に興味があって、というか単純にファンで追いかけてたんだけど。 この後半の官能小説ラップにやられちゃったわけである。

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■ 「御前会議」稽古20日目

この日は作曲担当の山根美和子氏が再訪された。
木引さんは初対面。と言ってたら15mm vol.1で会ってるって。
そのときのfictionsの作品で流れていた曲を作ったのが山根氏である。
無印っぽい曲だった、との言葉がとてもしっくり。
あの短編芝居は芝居に合わせて作曲してもらうという結構むちゃなことをやってて約10分間、劇の展開に合わせて曲も展開し続けるというおもしろい仕掛けであった。舞台美術は作るし、チラシだって作るし、照明だって明かりを作る。音楽だけ違法行為でいいのかという疑問が自分も違法行為をしてるときに浮かんできて、だから今は音楽を使わなかったり、フリーの曲を使ったり、作ったりしてる。というか作品を映像化したときに楽曲のせいでオフィシャルに取り扱えないのが嫌だなぁと思ったんだ。今のジャスラックはさっさとくたばって、で新しい権利管理団体ができて適正な価格で楽曲を使用できるようになればいいのだけど。
この日は前半戦をほぼつなげてやってみた。
ここまで連続してくると錯聴レベルも半端ではなくてミュージカル後の芝居が全部ラップに聞こえる。
自分が知ってるなかで日本語ラップ最長の曲って随喜と真田「WALK THIS WAY 58」の18分46秒なんだけど、この芝居が完成したら「御前会議」が日本語ラップ最長の曲になると思います。

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■ 「御前会議」稽古19日目

久々にアゴラ5階での稽古。
おもにラストシーンを作る。ここはまだまだ考えなきゃいけない感じ。
とりあえず基礎をしっかりと作っておくことにする。
アゴラで働いていた野村さんがふいに見学に。緊張した。
最後に昨日固めた序盤を忘れないように確認。
したら結構できなかった。
アップなしでやってもやっぱダメか。これはまた明日に確認をしよう。
稽古終了後、野村さんがマリオの無限アップを例に上げた。
それはものすごくわかりやすい例えだった。
つまり亀を延々と踏み続けることによって1UPし続けるわけなんだけど一回でも踏み外すともっかいそこまでに持ってくのは時間がかかるというわけで。そしてそれこそがこの芝居のセリフがラップであり、歌の証明であると思う。偶然にも踏むという単語が出てきたように、ラッピンはビートを踏み続けてフロウしなければいけない。わざと外してる分にはいいが、踏もうとして外すと最悪マリオは死ぬ。
メロディがある普通の歌だってそうだ。メロディは維持し続けなければ歌には聞こえない。
一音だって外せないセリフの応酬、それが今回の「御前会議」だ。
しかしそれは通常、役者が背負っている見えない負荷を可視できるようにしたに過ぎない。
新しく負荷が足されているわけではなく、本来役者の作業とはそういう面を持っている。
違うのは、外したときにほぼすべての観客にすぐにわかるということだけである。

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□ あゆみ執筆日誌3

よくよく考えなくてもそんなことしてる場合じゃないのに二本観劇。
ポタライブ江古田編。小沢哲人作・演出。
かつての庭、江古田を一時間散歩するのは楽しかった。暖かかったし。
ていうかこのポタライブという手法に感激だった。
これはおもしろいよ。やりたい。作りたい。
ていうか「あゆみ」じゃんって見ながらすごく思った。
「あゆみ」は舞台が歩き続けるのだけど、別アイデアに観客もついて歩いて見続けるというのがあって。
まんまそれができる。ていうかもっと前からやってる人がいたんだって感動。
作品自体も心地よいものでよかった。遊具ベスト5はかなり良いシーンだった。
終演後、おしどりで観客含めてのお茶会。ラムネを飲む。
POTALIVE元・主宰の岸井さんと軽くご挨拶。
お名前はずっと前から知ってたのだけど、文字の感じから「キシィ」って感じの切れ者かと思っていたらとても温和で柔和な感じの人だった。でもお話を聞いてると予想以上に「キシィ」って感じの切れ者でそのギャップに恐れを抱いた。
30分ほどしか話せなかった。残念。

というのも横浜へ行かねばならぬのだ。
昨晩、佃さんか電話があってすったもんだで横浜相鉄本多劇場「メリーさんの棺」を観劇。
寝不足+稽古+ポタライブ+横浜の組み合わせでやばいかも…と心配していたのだが、そんな心配はどこへやら。
戯曲、演出、役者、美術、音楽、照明、全部良かった。
終演後、演出をされていた寺十さんに「反復」の戯曲&DVDをお渡しする。うへー。
寺十さんと言えば、自分にとって「くだんの件」で。高校時代に見てビビッたのだ。
少しだけ飲み会に参加させていただく。
「横浜未来演劇人シアター」をはっきりと思い出せずごまかしながら話す。
「横浜未来人演劇シアター」とか言ってた気がする。
未来人って。未来人の演劇ってなんだよ。おもしろそうだけど。
佃さんに聞いたのは戯曲の言葉について。
口語じゃ書けない台詞が盛りだくさんで。でもそれらがみな強く、美しくて。
劇作家の仕事とは何かを今一度考えさせられた。
出演されていたハイバイの永井若葉さんとお話させていただく。
今まで色んなとこでお見かけしてたんだけど会話するのははじめて。
口語芝居と例えば今回のような芝居、それぞれのおもしろさについて語る。
あれ、終電間違えた。
色々刺激されてとりあえずタイトルと作・柴幸男とだけ書いたので現在進行度→1%。

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■ 「御前会議」稽古18日目

春風舎を使っての稽古。
Kc3a0118
春風舎を使っての稽古。
朝からの稽古ははじめてか。
色んな人が言ってるが、ひとつの公演はひとつの劇場を作ることだす。
空間はもちろんのこと、観客も含めてひとつの集合となってうねることを目指す。
その点で本番を行う場所で稽古ができることは非常に有効なのだと今日、改めて思う。
導入部分をなんとなく作り終わる。しかしまだまだ20分ほど。
後半2時間は稽古に熱中しすぎて休憩入れるの忘れてた。
そしたらみんなグロッキーになってた。

写真はお昼休憩後に例によって踊りながらやってみたバージョン。
Kc3a0122

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■ 「御前会議」稽古17日目

去年の夏頃にやたらと登場した家に入ってこようとする猫が最近また復活した。
庭で日向ぼっこなどをしている。窓を開けて呼んでみるが無視。
そのまま自室に戻ってぼーとしてたら押し入れ付近で黒く大きいものが動く。
うへっと思って見るとさっきの猫で押し入れを調べようとしている。
あ、見つかったって顔をして猫はスタコラ出て行った。
食べ物とかありそうな台所無視してなぜ我が部屋の押し入れに興味を示すのか。

この日は、稽古に作曲をやってくれる山根氏が来てくれる。
稽古前に楽曲予定の軽い打ち合わせ。
稽古中も色々と意見を聞き、完成型のイメージを徐々に鮮明にしていく。
かなりきつめに作ったシーンを立って体全体を使ってリズムを感じながらやってもらう。
ノリノリで楽しい。次の稽古は春風舎で。
愛知からの電話が二本。
次の日がやたら忙しくなりそうで焦るが眠れず。

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■ 「御前会議」稽古16日目

大雨。雷も。
今日から木引氏が別公演の本番などで三連休。
なのでわざと今までやってなかった木引氏不在シーンをガッチガッチにやってみる。
特にこのシーンはいろんな意味で導入になるのでガッチガッチにしてやった。どうだ。
昨日の木元くんの意見にちょー左右されてやがんの、って宇田川さんに笑われる。

しかし、ここまでやるのもいいな。楽しい。カラオケとかで適当なビートかけてできるレベルだ。
つまり自作の曲を作ったのと同レベルぐらいだ。つまりカラオケのビートで自作の歌を歌った経験があるということだ。

今まで誰からも見向きもされてなかったコリッチの「観たい」が3人になった。
チケットプレゼントの効果だ。しかしこーゆーの本当に気にしすぎ。
一時期、マジでやる気なくなった。誰も観たがってないもんなんか作りたくねーよー。
ほんとノミの心臓。他人の目、気にしすぎ。芸術家としては最低。

コリッチでチケットプレゼントをやってます。
人気のない演出家の作品ですので応募したらかなりの確立で当たるんじゃないでしょうか。
お金を払うよりは確実に得だと思います。

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■ 「御前会議」稽古14日目&15日目

借金ようにたまった日記を書く。

・3月12日(水)
さて稽古14日目はなにをやったのか。
記憶のし。
おそらく前日に異常なほど固めたパートを手放す作業をしたと思う。
ここからが稽古のしんどいところだ。
今あせって掴もうとすればそれはその時点で固まってしまう。
わざと手放さなければいけない。
目に見えない何かを構築する作業だ。疲れるだろう。
しかし、そうしなければこの先には進めない。辛抱どころ。

・3月13日(木)
15日目。
日中に名古屋ワークショップの打ち合わせ。東京国際フォーラムのごはんcafe。
濃密な時間。shelfの矢野さんとNEVER LOSEの片山さんも同席。
このお二人が切れ者で黙ってうなずいてるだけで事足りたのでした。
今まで何回もオリザパクリワークショップ(OPWS)をやってきたけど次の名古屋では自作のワークショップをやってみようと思う。
御前会議の余韻、あゆみへの布石となるような予感がするが。

稽古は久々にアゴラの5階で。
広い。机も長い。やりやすい。
アゴラで働いていた木元氏と佐山氏が見学してくれる。
木元氏、はじめてのラップ稽古。
稽古後、五反田団さんの打ち上げに軽く参加。
色々、話をうかがう。あとゴハンがとてもおいしくてすごく嬉しかった。
木元君に稽古を見た感想を色々聞く。
うーむ。なるほどなー。わかったよーやってやるよー。
夜、思いがけぬ長電話。
なんか色々あって落ち込む日々だったが他人と長話してすこしスッキリした気になる。気のせい。
稽古後の掃除。
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□ あゆみ執筆日誌2

映画は二本見た。進まず。まるで。
せっかく掃除した部屋も汚れた。
最近、見た舞台ではそれぞれの面白さは別としてチェルフィッチュが「あゆみ」への想像力をかき立てた。
UNIQLOCK。


代替可能であるがこそ見える代替不可能なもの。
あゆみのヒントにならぬか。
現在進行度→いまだ0%(もしかしたらマイナス)

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■ 「御前会議」稽古13日目

Kc3a0103

写真は山田さんのポーズを考える山本裕子氏と木引優子氏のダブルユーコリン。
この日はラップをガチガチにしてみたらどうなるか実験と平行して稽古。
まずは1ページぐらいの会話のシーンを仮に固める。
全体の尺を決める。そしてその尺を常に維持し続けられるようにする。
つまり1分23秒で終わったなら、次も1分23秒、その次も、延々と1分23秒でそのシーンを演じ続けられるようにする。
普通の演技ではできないこれがビートとラップによって可能になる。
ポイント、ポイントのセリフに音の目印(耳印)をつけてずれないようにしてもらう。
一時間ほどでできるようになる。
次にかけていたビートのbpmを半分にする。意識で音の間を埋めて発語しないとスピードが半分になってしまう。なってた。おれ大喜び。
次にビートをハイハットのみに。ほとんど時計の秒針。これはさすがにきびしい。拍の頭がわかるようにして欲しいとの要望に応える。みなできる。
次のハイハットも半分に。できる。思い切って無音にしてみる。ポイントの耳印は出す。できない。当たり前。
次にカオスパッドを使って音は聞かずにbpmに合わせて光るランプでやってみる。みな凝視。おかしい。
次に一人だけ音を聞いて机を叩いてビートを出す。協力作業。
次にみんなで手を叩きながらやる。お遊戯みたいでバカバカしい。おれ大喜び。
ここまで何回もやってればもう全体を覚えてるはずなので役&セリフをシャッフル。できる。
人が違うのにまったく同じタイミング、間でセリフを発語することができた。
とかやってるうちに1ページの稽古に3時間を消費。おしまい。
やっぱり奮闘する役者を見るのは楽しいなぁ。新しいことするのはわくわくするなぁ。
胎教によかったと思えば少しは気が晴れるのだった。

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□ 休日とはいえ芝居がらみの日々

二日酔いでふらふらしながら堀出者「チカクニイテトオク」を当日券で。
大人割引、大大人タダっていうのはすごくいいと思う。
そんなことやってる劇団を他に知らないし。作風にもあってるし。高齢化社会にもバッチリだし。
たまたま来てた今村氏と渋谷で感想言い合いながら作業。
まとめると俺たちもっと真面目にやんないと。
で、夜は山本裕子氏のお誘いでポツドール「顔よ」の稽古を見学させていただく。
本番がまるかぶりで見られないのです。毎回ポツドールはかぶってて実は一回も見れてなくて…。
戯曲は読んでるし。演技者の「激情」と「男の夢」は見たし。
劇評とかインタビューとかブログ記事とか座談会とかは読みまくってるのに。
申し訳なく思いつつ見学。これは本番見られないのが残念。
軽い飲み会について行くが私は貝になりたい状態で黙秘権行使しまくり。
たいへん失礼しました。
翌日はチェルフィッチュ「フリータイム」観劇。
宇田川さん木引さんと並んで見る。
終演後、下西氏にご挨拶。劇王ぶり。うまく話せず。
演劇でコミュニケーション能力が上がるなんて嘘です。
で思いついた屁理屈を言うとあの休憩時間をどう使うかってことなわけで。
2幕を見ずに帰った外人こそが一番作品を体現してたのかも。
空間のとらえ方がさすがで「あゆみ」の舞台をずっと考えながら見てしまう。
見れば見るほど自分がどんどん狭くなっていく気がするので今年はもう芝居はあんまり見たくないなと思った。
おもしろい芝居が多すぎるし。
以前、焼肉屋のバイトを「作るよりも食べるほうが向いている」と言って辞めたことがあるんだけど、こと演劇に関しては「見るよりも作る方が向いている」とまぁ思いたいわけです。
左のニュースにもあるんですが4月に名古屋でワークショップをやらせていただく予定です。アクテノンに行けるのがなにより楽しみ。

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■ 「御前会議」稽古12日目

五反田団「偉大な生活の冒険」を観劇。
小説の方はあれはものすごく大ざっぱに言うと絶望を書いているのかと思ったのだけど…。 希望と絶望の両方を、どちらかというと希望を描いているのかなとこれを見て思う。 できればもう一回。
しかし投影しやすくて困る芝居だ。

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 Kc3a0101_2

で、その後稽古。
この日で課題曲シリーズが一応終了。
男女分けての「グレートアマチュアリズム」発表。
まずはお手本としてKING OF STAGE vol.5@日比谷野音の「グレアマ」を見てもらう。
どうすればかっこよく聞こえるか、どうすればラップで人々の心をロックできるか。
そして何より大事なのはビートを一つたりとも見失わないこと。
ポイントポイントでくさびのように言葉を打ち込むこと。
写真はチームごとに作戦を練る人々。
どこで重ねて言うか、
声に高低差をつける、
歌詞カードにない合いの手の確認、
などなどやるべきことはたくさんあって。
かつて木曽川の片田舎のカラオケボックスで私が友人達としたあの打ち合わせが今日ここで自然発生している。
一方が発表している間はもう一方はオーディエンスを担う。
みんな素晴らしい発表だった。
正直、感動した。
ラップのラの字も知らなかったみんなが私をロックしたのだ。
まさにグレートアマチュアリズムの体現。

芝居としては昨日にアタマ〜中盤、今日で中盤〜ラストにかけて通してやってみる。
流れをつかんでもらうためにお試し。なんとなく全体の流れはつかめたのではないだろうか。
しかしここにミュージカル要素が入ってくるわけで。最終像はまだ頭の中。

明日、明後日が稽古休みということもありみんなで軽くアルコール摂取。
明朝7時に飛行機に乗って宮崎に行かねばならない畑中さんと三時ごろまで。
記憶寸断。

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■ 「御前会議」稽古11日目

Kc3a0100
五反田団の山田さんが初合流。
かなりの大柄な方でした。あと思った以上の体重がただならぬ存在感を醸しだしているのでした。
不条理劇について。前にWSで短編不条理劇に挑戦して。
そのときに考えたのだけど不条理劇の一つの要素として「何かをし続ける」ということがあるんじゃないかと。
難しいのはその何かをするということに積極性を持ってしまうと不条理劇ではなくなる可能性があるわけで。
なかば惰性というか、する⇔やめるの境界があいまいであればあるほどいいと思う。
だから「ゴド待ち」が名作たる一つの理由は「待つ」という行為にあって。
待つのをやめたのか待ち続けているのか、その境界は主格自身もあやふやだから。
ゴドーを尋ねる話では成り立たないわけです。
「御前会議」は不条理劇です。
会議は現代に有効な「あやふやな行為」だと思う。

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現代演劇暴論15「現代口語ミュージカルはいかに作られるか2」

ラップで会話は可能か?可能だ。
なぜか。メロディが必要ではないからだ。
メロディが必要でないとなぜ会話ができるのか。それはまあ考えてみてください。
というわけでメロディがないと、ひとつの楽曲に複数の価値観が混在できる。
つまり会話どころか対話まで可能なのだ。
スチャダラパー「スチャダランゲージ [LIVE]」

出演者の工藤さんに指摘されてビビったのだけど前に出したSDPジャケと御前会議チラシが構図似てる。 なんというシンクロニシティ。
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と思ってたら宇多丸のラジオにゲストでSPD。
あとサイプレス上野の連載がちょうどSDP。
さんぴん、LBが断絶してた(ように見えた)なんて昔の話。
サ上みたいな両方の血を受け継いだ新種まで出てきて。
今、本当にHIP HOPの時代は豊かになったわけで。 だから「冬の時代って言うけどあの時みたいな熱い爆発しそうな何かがある」っていうMUMMY-Dのコメントは信憑性があって。 じゃあ演劇はどうなんだって考える。

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■ 「御前会議」稽古9&10日目

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チラシが完成しました。蛍光ピンクのかわいいやつです。Kc3a0097
・3月5日(稽古9日目)
この日は芝居の稽古+課題曲の発表。
男子「グレアマ」と「脳内」の二本立て。まだまだ。
女子「スタイリー×2」の2番。クリア。
次の課題は男子女子ともに「グレアマ」。各パートを振り分けて協力プレイ。
そろそろ曲にもラップにもなれてきたころかっこよくロックしてください。
芝居の稽古は上々。
Kc3a0098_2
・3月6日(稽古10日目)
今回、かなり少数ですがポスターを製作しました。
とりあえずアゴラ劇場受付に一枚掲示。
こちらは蛍光ではないですがきつめピンクのかわいいやつです。
この日の稽古で全部のシーンをとりあえず流したことに。
セリフも徐々に入って良い感じです。
少し久しぶりのラップ化にもトライ。自分のパンチラインを決めてもらう。
参考資料にKING OF STAGE vol.4@SHIBUYA-AXのMC〜自己紹介ラップの部分。
さらにパンチラインをキメられるようにまわりと一連の流れを固めてもらう。
あとはこの作業を繋げればいいのだと思う。
まだ少し時間はあるので色々試してもらう。
その様子をビデオに撮影。
Kc3a0099
で23時から今回の音響氏と作曲氏と打ち合わせ。音響氏は別現場の初日が終了したばっか。なのでこんな時間に打ち合わせ開始。
今までのラップWS、参考曲をもとに「現代口語ミュージカル」の説明をアタマから(音響氏は2度目)。
さらにその日の稽古ビデオで実際にどんな風になってるか見てもらう。
さすが音屋さん達だけあって色々と細かい指摘をいただくなるほどなー。
小屋の仕込みやオペなんかについても色々構想を語る。
深夜3時に終了。雑魚寝で終了。
写真は音響氏。本人曰くヘッドフォンをしているところを表現したらしいがアタマを抱えているようにしか見えない。今後の展開を予感させるようだ。

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現代演劇暴論15「現代口語ミュージカルはいかに作られるか1」

例によって完全ネタバレというかネタ作り同時進行の演劇暴論をはじめます。
以下のことは前にどこかで書きましたが今一度。
まずは「現代口語ラップ」というものを皆さんに紹介します。
「現代口語ラップ」とは日常で話している言葉を使ってするラップ、です。
HIP HOP、ラップは外国発祥の文化です。
ゆえにその伝承には翻訳が発生し、結果「口語」から「文語」への変換作業が自動的にされてしまったわけです。
この流れはかつての近代演劇の流れと同じで。
その後、各アーティスト達の努力の結果、日本化とか現代化とか口語化とかされて表現が広がっていきました、とさ。
というわけで現代口語演劇が存在するように現代口語ラップも存在するわけです。
で、今日の参考資料。関西弁による現代口語ラップ。
Laugh & Peace featuring Yoko Fujita 「 ちょっときいてな」

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■ 「御前会議」稽古8日目

机をえっちらおっちら運んでから稽古。
今日は芝居パートのみ。課題曲発表もなし。
ザ青年団。打てば響くなー。
一回言ったら次にはもうそうなってるからなー。
今日と明日で全部のシーンをさらうことになる。
普通バージョンとミュージカルバージョンの2パターン公演にすればよかったかな。
これを壊してまた逆方向から同じ場所を目指すのか。
穴を掘らせて、その土を掘った穴に埋めさせて、また穴を掘らせて埋めさせてって繰り返させ続けると気が狂って死ぬという死刑の話をどこかで聞いたことがあるのだけどこの作業はそれに近いのではないかと帰り道を歩きながら思った。
今日はあっさり終わろう。明日も稽古だ。長い。

Kc3a0093

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■ 「御前会議」稽古7日目

Kc3a0091
横浜くんだりまで行ってチラシの折り込み。
本チラシ用デザインの仮チラシ。本物はまだ。あぁ楽しみ。
小道具打ち合わせ。モノは少なく。
自分の芝居はどんどんミニマルに。単純化かつ堅牢化を目指そ。
課題曲の発表。
河村さんと畑中さんのグレアマはまだまだ。課題続行。明後日発表。
桜町くんのLITTLEもおしかったので続行。両曲とも3人で歌えるようになってね。
4時間かけて芝居の稽古。
で、ラスト30分にビート+ラップで台無しに。
いや我ながらなんでこんなことやってるのかわけがわからなくなる。
だめだ。芝居を大事にしすぎてはだめだ。
素直にやったら普通におもしろいからか。けど普通じゃだめだ。
青年団の役者は体に芝居を馴染ませてく技術が高く、その時間も早い。
でも根を張らせてはだめなのだ。すぐに手放せるように。すぐに0になれるように。
歌と演技の間の不安定を不安定なまま立ち上げるのだ。

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山田さんのかわりに臨時で鈴木さんに入ってもらって稽古。
鈴木さん気持ち悪いと評判悪し。

青年団のサイトからリンクを張られてビビる。
稽古日記以外の駄文とか書き捨てまくってるんですけど…まあいいか。
仕事が全然回ってない。マルチタスク無理。シングルタスクも無理。ていうかタスク無理。眠い。

DABOのブログで行われていたライムスター特集が終了した。素晴らしかった。
どこぞの誰かが書いていた。まことの日本語ラップはスチャとライムスとECDが確立したのではないかと。賛成だ。
本場もんの翻訳、ではなく、日本人の言葉と肉体と精神でラップすることに全精力を捧げたのは彼らだ。
その偉業が私には岸田國士や平田オリザや岡田利規の仕事と重なってみえる。
ともに現代口語、現代日本語について考え発展させたパフォーマンスだ。
融合できないわけがない。

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■ 「御前会議」稽古6日目

別現場に入っている桜町君が稽古に復活。
課題曲終了にみんなが残念そうだったので、復活。
畑中さんと河村さんでグレートアマチュアリズムのDJ JINと宇多丸を。
桜町君は飛ばしていた脳内VACATIONのLITTLEパートを。発表は次の稽古。
まずは芝居パート。ラップせずに普通に稽古。
後半はミュージカル予定シーン。まずは芝居を作ってからラップ化してみる。
うーんあんまり丁寧に芝居を作ってしまうのも考えものみたいだ。
この日はビートの音量を上下させて音が聞こえたら「歌う」、聞こえなくなったら「演じる」という設定にトライ。

稽古後になんとなく帰りそびれた人々で飲む。
アゴラに来ていた人、働いていた人も参加してくれて嬉しい。
芝居の話とか芝居と無関係の話をしたような気がする。
記憶寸断。途中って言うか実はアタマからほとんどおぼえてない。
だから本当はこの日どんな稽古したかも忘れた。次の日、死んだ。
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* あゆみ執筆日記1

参考資料としてTUTAYA半額中に借りた映画を一本も見られず。
あれをあーしてこーして返却。見なきゃ。
そろそろ取りかからなければまずい。
劇王後にいろいろとアイデアは増えてはきているがまるでまとまってない。
創作用ノート(普通のノートにタイトル書いただけ)は作った。
しかしなんにもやる気がおきない。
そーゆーときは部屋の掃除をした方がいいと誰かが言っていたので部屋の掃除をした。
よくやった。満足だ。
現在進行度→0%(ただし部屋の整頓度80%)。

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■ 「御前会議」稽古5日目

3日ぶりの稽古。
最終課題曲の発表から。
男子はスチャダラパー「The Late Show」のBOSEパート。
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女子はLaugh & Peace「ちょっときいてな ZANSHIN-NA MIX」1バース目。
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どちらもほとんど現代口語。
まずは普通に発表。久々の緊張感があったがみなこなす。
「ちょっときいてな」はBPM164のリミックスだったので原曲のBPM82にも挑戦してもらう。
BPMが二倍or半分になってもボーカルには影響がないというトリック。
「The Late Show」は芝居のセリフとして言ってみる。
相手を作り、場所を作り、小道具を持って、軽く演出をつけて「演劇」に仕立て上げてみる。愉快。
で、最後に今日はカオスパッドを持ってきたのでみんなでビートを操るおもしろさを感じてもらう。
HIFANAのインストアライブ(あれは今思うと軽いWSだった)でやったみたいにみんなで円になってビート持続。
それに合わせて一人ずつ今までの課題曲を好きに歌ってもらう。
ビート側も好きにオカズをつけて。みんな楽しそで嬉し。
いやほんとラップはブサイク音痴だって歌えちゃうスゲー敷居ひきぃ歌唱法だし、
猫踏んじゃったすら弾けないが韻踏んじゃったらお前もライマーなのだ。

で、今一度勘を取り戻すべく稽古。
ラップと芝居の間をウロウロ。
やらしいビートをかけて細かくラップしてみたり。
無音で芝居を組み立てたり。
どーゆー作り方がいいのかみな自然と考察し模索してくれて。
自分も参加してみなで考える。
ひとつ見えはじめたところでもう23時。充実した稽古でなにより。
みんなちょっとずつ稽古を覗きに来たりするので気が抜けない。
あーどー見えてんのかなー。
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