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□ 弘前中央高校「あゆみ」観劇

・12月18日(金)
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快晴。朝起きて羽田空港へ。青森空港行きの飛行機に乗る。機長から「青森が雪なので最悪、東京に引き返します」と脅される。ひえー。しかし飛行機は怖い。慣れない。もっと揺れないように進化できないものか。何度か死を覚悟する。手が汗でびしょびしょ。別に普通だったんですけどね…。でもやっぱり空港が雪で除雪作業するからって、30分ぐらい空で待たされる。外を見てると怖くなるので、ままよ!と落語を聞いていたら着陸。本当に一面、雪だった。びびる。
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バスで弘前市へ。iPodの中身を冬&雪仕様にする。弘前駅からさらにバスで弘前城へ。ずっと雪。今冬の初雪。テンションが上がってしまう。サラサラで東京の雪とはぜんぜん違う。思わず触ってしまう。気持ちいいが手が冷たい。当たり前だ。雪の弘前城は真白で、誰もいなくて夢みたいだった。 そんな中を抜けて、弘前市民会館到着。
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本当は一校前に着いて観劇しようと思ってたのだけど、間に合わず残念。いや弘前中央に間に合っただけで万々歳だ。あまりにお腹がペコペコだったので喫茶コーナーでおにぎりとコーヒーを慌てていただき、客席へ。でけー。キャパ1300人である。だいじょうぶか。自分の高校時代を思い出したり、なんかいろいろ考えたりして緊張してくる。どうか上手くいきますように。 前から4列目ぐらいにかばんを置いておいたら、いつのまにか前席に女子高生一団が、うわー反応をうかがってしまうじゃないか…とか思ってたら1ベル。開演。

こんなにも色んな視点で芝居を見たのは、はじめて。観客として、作家として、アゴラを思い出して、夏の弘前を思い出して、「いわきのあゆみ」を考えながら、これからの「あゆみ」を考えながら。笑いのシーンが近づいてきたらひやひや。新しいシーンはわくわく。
でも一番よく見たのは、芝居もだけど、その横で、その奥で待っている全員の姿。その姿で彼女たちがどれだけ稽古したのかがわかる。あゆみを経験したものならわかってしまう。誰も集中を切らさず、常に先のことを考えながら、全体を見てる。自分のことだけ考えてる人は誰もいない。ある子が芝居からいっさい目を離さずサッと自分の制服を直した姿が、脳裏に焼き付いてはなれない。思わず背筋を正す。ここまで意識を高めるのがどれほど大変か。もう、上演が素晴らしいとか、よくやったとかいうレベルじゃなくて、脅威に感じた。負けていられないと思った。かつてのあゆみ達も、もし見ていたら、「やばい」って思ったんじゃないかな。みんなにも見せたかったなー。今度、会ったときに存分に語ろう。

終演。一度足りとも途切れることなく「あゆみ」がつながっていた。完璧だった。でも、たぶん彼女たちや畑澤さん的にはきっといろんなミスがあったのだろうな。観客は誰も気がつかないようなミスが。次はより上手くやりたいと思うだろう。それがあるからきっともっと向上するだろう。恐ろしい。上演終了後の会場のどよめきがうれしかった。静まり返っていた劇場が一気に饒舌になる瞬間。もちろん畑澤さんと彼女達の功績。でも本当にたくさんの女子高生や、男子高生(!)も、泣いてたり、興奮している姿があって、僕がひとりでやっていてもおそらく出会うことがなかったであろう観客達と「あゆみ」が出会えたのだと思うと、喜びがこみ上げてきた。なるほど。これが劇作家の喜びか。人に上演してもらう喜び。はじめて感じた、新しい形の幸福でした。

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上演終了直後のみんなとあいさつ。みんな泣いてる。かなわないよなー。大人は本番が終わっても泣けないもん。甲子園とプロ野球か。前田さんうまいこと言ったなぁ。そんな彼女らにべらべら喋れるほど僕も大人じゃない。いや、みんなすごいよ。尊敬するよ。畑澤さんもすごい。あゆみを普通にやってもこの大きさのホールじゃ伝わらないだろう、それをきっちり作り上げてた。さらに、やっぱ、高校演劇のエキスパートだと思った。でも、どれだけ稽古したかはちゃんとわかりました素晴らしい作品にしてくれてみなさんありがとう、と伝えることはできた。

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ホテルに戻り、工藤千夏さん林さん講評会終わりで合流した畑澤さんと飲む。あゆみについて語りまくる。四色、わが星も飛び出して。林さんが長久手アゴラトラムと見ているが、今日が一番感動したと言われ、うんうんと納得する、と同時に、嬉しく思う、と同時に、やっぱりくやしい(笑)。いやいやでも今日のは特別だぜ。誰もかなわないぜ。あ、目黒のあゆみは見てないのか。目黒の2回目の発表もやばかったもんな。あれもミラクル起こってた。しかし、林さんあゆみ見すぎである。そんな人、他に誰もいない。

自分で見てて気がついたのは、繰り返されるデパート。あれが一番、描きたかったことなんだってはじめてちゃんとわかった気がします。まぁ、そこもだし、もう全編ぐっときてたんだけど。でも、静岡版転校生を見て自分が泣いたら洒落にならんだろうとぐっとこらえたという親方の言葉がふいに脳裏をよぎり、こらえました。

畑澤聖悟さん、弘前中央高校演劇部のみなさん。
すばらしい作品にしていただいて本当にありがとうございます。
みなさんの手によって弘前のあゆみが生まれました。
びっくりしてしまうぐらい立派で、美しいあゆみでした。
みんなのなかにもそれぞれのあゆみがいると思います。
末永く、仲良くしてあげてください。

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ってなことを吹雪で一時間遅れてる飛行機の中で書いていた。東京は快晴。まるで本当に夢をみてたかのような体験だったなぁ。さぁ「反復かつ連続」と「いわきのあゆみ」だ。どっちも負けてらんねーぞー。

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コメント

 こんばんは。はじめまして。青森県大会でボロボロ泣き、そして今回の東北大会でもまたもや泣かされました。

畑澤さんは、このチームは「間違いなく下手だ」とおっしゃっています。確かに「上手く」はないかもしれません。が、伝わってくるものがドーンとあります。周りがグスグス泣いていました。その音を聞いてまた泣けてくる…。終演後の拍手はとても大きなものでした。感動をありがとうございます。

投稿: サテンの夜 | 2009/12/19 23:15

コメントありがとうございます。僕もその音にもらい泣きしてしまいそうになりました(笑)
僕は何もしてないです、がんばったのは全部、畑澤さんと弘前中央高校のみんなですから。
雪の降る中でみた「あゆみ」は格別で、これからもずっと大切な思い出になりそうです。
こちらこそご来場ありがとうございました。

投稿: 柴 | 2009/12/21 10:23

畑澤です。おかげさまで弘前中央高校演劇部は来夏、宮崎の全国大会に行けることとなりました。『あゆみ』と出会ってなかったらと思うとぞっとします。次の目標目指してまたあゆみ続けたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします!

投稿: nabegen4ro | 2009/12/28 12:16

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